・終章「本物の天才」


「んん……」
 社長室のデスクの下では、姉の沙希が亮介の肉棒をしゃぶっている。
 男であれば誰しも一度はやってみたかったこの行為だが、なにしろ姉の沙希は亮介にぞっこんで、新しい仕事場となったコンピュータールームでの仕事に飽きると社長室に来てはこうやって亮介とスケベなことをしていた。
 コンコンコンと誰かがノックする。亮介が返事をする前に、ドアが開く。
「社長。資料をお持ちしました」
 佳奈だった。佳奈を殺した映像は朋子が途中からすり替えたもので、実際には死んではいなかったのだ。もちろん、あかねも同様に生きている。あかねは元通りコンピュータールームで、佳奈は4階の技術部門の総括リーダーとして働いている。朋子と亮介の策略によって、完全にこの会社を乗っ取ったのだ。
「佳奈さんが社長をしてくれたらいいのに」
 亮介は口を尖らせた。何しろ、実質的に経営を任されるようになったのは佳奈なのだ。秀美は失職し、警察に捕まった。会社の危機を救ったのは佳奈なのだ。それなのに、自らを技術部門に配属して、亮介を名目上の社長にしてしまった。ただの張りぼて社長なので、楽だと言えば楽だが、暇だと言えば暇だ。
 そして、朋子は相変わらず6階の経理部で働いている。あかね曰く、「朋子が本当の天才ハッカーなのよ」とのことで、ずっとその正体を隠したまま、ただの事務員として仕事をしてきたのだ。
 そして、もう一人の天才ハッカーは……。
 亮介はデスクの下を見た。沙希は顔を赤らめて肉棒をしゃぶっている。
「ねえ、亮介。今日は帰ったらセックスしよ」
 顔を紅潮させながら、おねだりの言葉を口にする。
「うん。いいよ」
「でもね、あたし、亮介のせいで、すっかりヘンタイになっちゃったの……」
 膝立ちしている沙希のスカートの奥に犬の尻尾らしきものが見えているが、それは見なかったことにしよう。
 沙希だけではない。佳奈も、あかねも、朋子もみんな目覚めてしまい、亮介は肉棒が乾く暇がなかった。皆が交代で求めてくるのだ。
 そして、名目だけとはいえ社長になった亮介だが、相変わらずあのボロアパートに住んでいる。もちろん、沙希も一緒に。
「今日は食事して帰ろうか?」
 デスクの下の沙希に言う。
 沙希は嬉しそうな顔をして、にっこりと笑った。


 - 了 -





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